天の川を見たいと思った。
生まれて一度もマトモに見たことがない。
千葉でも天の川が見られるらしい。
ただし、条件が揃えばだけど。
この前行った鹿野山(九十九谷)も良い。
でも今回は東浪見(とらみ)海岸に向かう。
東浪見海岸は九十九里浜の一番南。
千葉の星空スポットとして知られる場所。
事前に何度も雲の予報をチェックするが、曇り予報は変わらない。
船橋も雲ばかりで星なんて一つも見えない。
しかし今日しかない、と思って出発。
訪問は2016年3月4日の夜から5日の未明にかけて。
4日20時発、22時過ぎ着。
パーフェクトに曇り空
(駐車場はこの辺り)
東浪見海岸。
着いてみるとやはり曇っていた。
見事なまでの曇り空。
これじゃあ雲を見に来たようなもんだ。
さすがに無理か。
一台、また一台と車が帰って行く。
賢明な判断だと思う。
せっかくここまで来たんだ。
雲でもいいから撮っておこう。
そんなこんなで30分くらいが過ぎた。
するとどうだろう。
時折キラっと明るい星が雲間から覗く。
おおっと思う。
逆に「雲と星」の方が珍しいんじゃないか。
そう思うと楽しくなってくる。
ここには鳥居があって独特の雰囲気。
多くの方が鳥居を入れて撮るのも分かる。
次の雲の切れ間はもっと綺麗かもしれない。
あの切れ間まで、その向こうの切れ間まで…
願うように撮り続け、三時間が経った。
まあこんなもんか。
さすがに粘り疲れて帰り支度。
と、その時。奇跡が起きたのだ。
奇跡の30分。想い届いて星たちが顔を出す!
帰る方向の西の空。
雲がなくなって星が顔を出し始めた。
※スマホの場合は画像クリックで写真が鮮明になります。
雲は西から東に流れている。
僕が撮っていた東~南の空も晴れてくるはずだ。
たくさんの星が見え始めた。
よくわからないけど「ありがとう」とつぶやく。
そしてちょっと涙ぐむ。
真っ暗な中ずっと一人で、本当は怖かった。
撮りたかった景色。
曇りだから星の光は弱い。
実際に見たほうが綺麗だと思う。
晴れてたらそれは美しいんだろうなぁ。
(光の取り入れ方が不足していたのかも)
これなんかは星が結構写ってくれた。
魚眼ではなく標準ズームでも撮ってみる。
九十九里の海と星たち。
F2.8でもちょっと足りない感じ。
センサーが小さいから感度を上げるとガサガサになる。
鳥居をくぐって神様が出てきて、星空を見せてくれたのかもしれない。
晴れていたのはほんの30分。
奇跡の30分間だった。
* * *
22時に来て、気づけば午前3時前。
そろそろ月が昇ってくる。
また雲も出てきた。
満足感を胸に、今度こそ帰ることにした。
あ、そういえば。
天の川は見られなかったなぁ。
まあ、それはまた次の機会に。
つくづく、星撮り旅行に行きたいと思う。
長野とか、山梨とか。
山の上もいいな。
コメント
コメント一覧 (4件)
大工原里美
大工原里美
東浪見海岸
東浪見海岸