初めて灯籠(とうろう)流しを見た。
静かで幻想的で、美しかった。
江戸川区と江東区の境目、
旧中川で行われたもの。
開催は毎年8月15日。
川を挟んで二つの区を会場に開かれている。
正式名称は
「旧中川東京大空襲犠牲者慰霊灯籠流し」。
東京大空襲の犠牲者の鎮魂と平和を願い、
平成11年から始まり今年で19回目を迎える。
* * *
会場は旧中川・ふれあい橋のたもと。
JR総武線の平井駅から徒歩10分くらい。
こちらが「ふれあい橋」。
平井駅側が江戸川区。
対岸は江東区になる。
地元の方が屋台を出していて、
ちょっとしたお祭りのような雰囲気もある。
近隣自治会のお母さんたちが出している店の
唐揚げがとてもおいしかった。
1カップ100円。一人で2カップ食べた。
結構な雨が降っていた。
テントで雨宿りさせていただいたところ、
「飛び入りの方も灯篭に絵を描いて流せますよ」
と教えてくれた。
600円。
いざとなると、何を描くか思い浮かばない。
ひとまず「みんな」の幸せを願うことに。
この自作品は、自分で流さず
「流しておいで」と小さな男の子にあげた。
流される灯籠の多くは、
地元の子どもたちによって描かれている様子(稲毛の「夜灯」と同じだ)。
力作ぞろいで、どれも上手だった。
* * *
次第に日は落ちてきて、
式典・そして献灯が始まった。
両岸からそれぞれ灯籠が流されていく。
下流ではなく、上流へと進んでいく。
(下流方向だと海まで行ってしまう)
町あかり、そして灯篭のあかりが
川面に映り、揺らいで、とてもきれい。
一つひとつの絵が個性的で、
望遠レンズで覗きながら、ふむふむと思う。
ありゃ、一つ道を外れたのがある。
黄色いロープが入ってしまうのは、仕方がない。
この一枚はお気に入り。
いいなあ。
もう少し上流の方にも行ってみよう。
ふれあい橋付近はこんな感じ。
橋の下辺り。
ゆっくりゆっくり、
たくさんの灯籠が音もなく進んでいく。
人が歩いているようにも見えてくるから不思議。
北側にはスカイツリーが見えた。
曇っていたが、気まぐれに顔を出してくれた。
総武線に乗って帰る人の中にも、
窓からこの景色を眺めた人がいただろうな。
短い滞在だったけれど、
すてきな時間だった。
最後に橋の上から。
「粋」をまとったスカイツリーは
頭を隠してしまった。
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