印旛沼(いんばぬま)。
千葉県八千代市や佐倉市など複数の市にまたがる大きな沼。
実は朝焼けの名所なのだと教えて頂いた。
台風の翌日。
台風一過美しい(または変わった)空を期待して向かうことにした。
5月14日。
日の出時刻は4時36分。
かなり早い。
午前3時に出発し、5時半に戻ってくる予定。
これなら帰ってランニングしても、十分仕事に間に合う。
…
目指したのは西印旛沼にかかる船戸大橋の南詰。
道は空いていて、40分ほどで着いた。
辺りは真っ暗。
誤って沼に車ごとドボンしたら洒落にならない。
撮影スポットには誰も居なかった。
「グウー、グウー」と言う大型の蛙の声が沼に響く。
自販機の灯りだけが頼り。
どこで撮ろうか歩いて決める。
「スウゥゥゥー」
突然、息をすするような声が茂みの中から聞こえた。
ドキリ。変な人出たかもしれない。
恐る恐る声のした方を見てみると…
なーんだ、いたのは大きな鳥。
名前は分からないが、くちばしの下の膨らみが特徴的。
朝風呂の邪魔をしてしまったのかもしれない。
さてまあ、そんなこんなで空は白んでいく。
タイミングを待って朝焼け撮影。
他にも一人、カメラ愛好家(おじさん)がやって来た。
この日の朝焼け。
やや大人しい感じ。
焼けた雲がもっとあると面白いのに…
下の方も霞んでしまっている。
ちょっと残念。
さらに藻(?)が沢山発生していて美しくない(時期が悪かったらしい)。
水面に映った空の色が綺麗に出ない。
しかし、この部分をトリミングしてしまうと、画としてつまらない。
悩ましい。
と。
「うまく撮れました?」
さっきのおじさんが訊いてきた。
イマイチだと僕は答えた。
「私ね、一晩中撮ってたんです。見てみます?」
おじさんがカメラの液晶を見せてくれた。
Power Shot という小さなカメラに入っていたのは、美しい星の写真だった。
風車を前にして、星の軌道が円になっておさめられている。
一枚撮るのに2時間かかると言う。
しかも東京から。すごい情熱。
…
という訳で今回の早朝撮影の話はこれでおしまい。
日の出る場所は季節でだいぶ変わる。
夏秋冬と、何度か訪れてみようと思う。
そして自分だけのお気に入りのアングルを見つけたい。
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